一方で来談者中心療法というカウンセリング手法は支持的な手法に
抵抗を感じたロジャーズによって提唱された非支持的カウンセリングです。
クライエントには成長しようとする力が内在していることを前提とし、問題行動は
「ありのままの自分」を受け入れられないことで起こる本当の自分へのいら立ち
や否定、不安などから発生するとしています。
そのため「ありのままの自分」を受け入れることで、感情と行動の一致させること
をカウンセリングや治療の目標にすえています。
たとえば電車に乗れない人がいるとします。
同じカウンセリングでも、行動療法の場合は、まず電車の写真を見る、
電車を見る、切符を買うなどのように不安の軽いものから強いものへと
徐々にレベルアップさせて、最終的には電車に乗るをクリアしていくように
と段階的になれさせる手法などがとられます。
(これは系統的虚脱感作法。そのほかにも主張訓練や嫌悪療法などあり)
しかし来談者中心療法ではクライエントの電車に乗れない気持ちを受け入れ、
共感しつつ、悩みを明確化していく作業をします。
もしかしたらこの作業の中で、「本当は車通勤ができたはずなのに」などの
心情的原因が判明したりしするでしょう。その「気づき」によって、
「電車で通勤している自分」を受け入れる自己概念の再構築をすることで
「電車に乗る」をクリアします。
ほかにもカウンセリングには理論はたくさんあり、カウンセラーはそれらに
理論に固執せずに、柔軟な使い方をすることで、カウンセリングの可能性
が高まります。
参考文献
産業カウンセリング入門 社団法人日本産業カウンセラー協会編


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